一般社団法人 日本消化器がん検診学会

学会概要

利益相反指針に関するQ&A

3.COI申告書とその提出について

27.COI自己申告書を開示することにより、どのようなメリットがあるのですか?
COI問題は、マスコミからの指摘とか、所属研究組織内部からの告発による場合が多いのが現状です。会員や研究者は研究結果が科学的根拠に基づいたものであり、講演や発言が中立性、公明性を保ってなされたものであることをCOI開示により明らかにすることが出来ます。また、COI申告書の記載に虚偽がなければ、学会は会員への誹謗中傷に対して会員の立場に立って適切に対応することが出来ます。(細則 第7条に関連)
28.COI自己申告書を出す意味が理解できません。研究者の収入を開示するのは、個人情報保護法に違反するのでは?
私たちのミッションは、医学研究によって難病とされる疾患の診断、治療、予防法などを開発し、出来るだけ早く患者さんの所に届けることですが、医学研究には企業との産学連携活動が欠かせません。当然、医学研究が活発な研究者(医師)には公的にも私的にも研究費や講演料、株式収入などが入ってきます。その額があるレベルを超えると社会からの疑義や不信が発せられやすくなります。そのためには組織として、各研究者のCOI状態を適切に把握して、深刻な状態にならないようにマネージメントすることが求められます。COI開示はこうした疑義や不信を除くとともに、自らの行為が公明公正であることを示すために、研究者が自発的に行うものであり、個人情報保護法の理念に背反するものではありません。
29.配偶者や一親等の親族、収入・財産を共有するもののCOI状態まで申告するように定めていますが,これらの人が開示・公開を拒んだら、どうすべきですか?
配偶者などのCOI状態が,申告者の学会事業活動に強く影響するのは一般に理解されているところですので、学会発表、論文投稿や学会役員などへの就任時には、COI状態の開示・公開が求められます。ベンチャー企業の立ち上げや運営において配偶者を含めて親族が関わる場合も想定され、配偶者などのCOI状態が深刻な結果、社会的・法的問題が生じた場合には、これらを自己申告されていなかった当該申告者を指針違反者として取り扱わざるを得ません。以上の点を踏まえて配偶者や一親等の親族に理解を求めて情報提供をお願いすることが大切です。
30.COI自己申告書への記載は、すべて記載すべきですか?(細則 第1条、第3条、第4条に関連)
自己申告書の各項目に沿ってある基準額が設定されていますので、有る、無しのチェックをすべての項目について行い、有る場合には、企業名を記載してください。
31.COI自己申告書の各項目ごとの基準額は、どのように決められているのですか?(細則 第2条に関連)
平成18年に出された文科省検討班「臨床研究のCOIポリシー策定に関するガイドライン」と平成20年度の「厚生労働科学研究における利益相反(Conflict of Interest:COI)の管理に関する指針」、国内他学会の基準並びに諸外国での基準を参考にして項目の設定並びに基準額が設定されています。
32.株の保有やその他の報酬は,医学研究に関連した企業・団体だけを申告するのですか?(細則 第2条-2,9に関連)
学会発表者や論文投稿者については,当該医学研究に関連する企業・団体のものに限定されます。学会役員などについては,本学会が行う事業に関連する企業・団体に限定して自己申告していただくことになります。
33.私はある生物製剤に関する特許権を1000万円で製薬会社に譲渡しました。これは特許権使用料には当たらないと解釈して、申告しなくてよいのでしょうか。(細則 第2条-3に関連)
特許権の譲渡については、本指針IV-3の該当項目に該当することから、申告が必要です。
 
34.私は会員ですが、製薬会社の株を30万円相当分を持っています。また、先日、製薬会社の主催するセミナーで講演し、10万円の講演料を得ました。これら全てを自己申告しなければいけませんか?また、収入がある度に自己申告するのですか?(細則 第2条-2、4に関連)
具体的な申告の時期、申告方法、基準額は対象活動や対象者により異なり、細則に定めています。会員の申告時期は、学会発表時、論文投稿時に、発表する研究内容に関係する企業・団体とのCOI状態を自己申告することが義務づけられています。一方、役員などの場合には、就任時と、その後1年に1回の自己申告が必要です。株は1年間の利益が100万円以上の場合、講演料は1企業につき年間100万円などの取り決めが細則に定められています。
35.私は製薬会社と関係しない出版社からの原稿料が100万円を超えますが、会員としての申告が必要でしょうか?(細則 第2条-5に関連)
原稿料で申告が必要なのは、原稿料の支払元が製薬会社や医療器具メーカーなどである場合です。しかし、原稿料が出版社から支払われたとしても、関係する製薬会社などがスポンサーとして関係している場合には申告する必要があります。
36.ある製薬企業から、私の勤める県立病院に奨学寄付金400万円の入金があり、研究担当者名は私になっています。実際には、病院全体の研究費として多くの人が使用しており、物品を購入する場合、病院事務を通して経理がされています。このような奨学寄付金も私のCOI状態として申告すべきでしょうか?(細則 第2条-7に関連)
奨学寄付金を受け入れた場合,本指針IVの7にあたると解釈して、1企業から年間200万円以上であれば、受け入れた研究代表者名(大学医学部の場合は講座の教授など)で申告する必要があります。実際の研究費の使用者が誰であるかに関わらず、研究代表者(研究責任者)のCOIとして申告してください。ただし、学会発表、論文投稿の研究内容が、奨学寄付金を納入した企業・団体と関係のない場合には開示する必要はありません。一方、学会役員などは本学会が行う事業に関連する企業・団体に関わるもの全てが自己申告の対象となり、COI状態の開示を求められます。
37.臨床試験に伴う治験費の契約者が病院長ですが,この場合も申請の対象に含めますか?
治験費の契約者が当該研究とは無関係の病院長であり、費用が病院に支払われたことが明記されておれば申告の必要はありません。
38.臨床試験に伴う治験費の金額はどのように計算しますか。治験費には光熱費や患者への謝金が含まれており,研究者が手にする額は一部です。同様に,治験以外の受託研究費であっても,事務費,光熱費等で差し引かれ,実際に研究者が使用できるのは6割程度ですが,対象となる金額,記載する金額はトータルの金額を指すのですか?
治験費のうち記載する金額は実際に研究者に支払われた金額であるべきであり、光熱費、患者への謝金、事務費などは含まれません。明細があればそれをもとに研究代表者(部門)に治験協力費として支払われた金額のみを記載してください。その他の医学研究費についても事務費,光熱費などを差し引いた実際の金額を計算できるならそれを記載してください。しかし、これらが不可能ならトータルの金額を記載してください。(細則 第2条-7,様式2Cに関連)
39.COI申告書の中で、奨学寄付金(奨励寄付金など)の項目がありますが、教室(医局或いは講座など)の代表リーダー(教授、准教授など)が受けている場合、どうすべきでしょうか? (細則 第2条-7に関連)
基準額を超えている場合には申告をして下さい。
 
40.寄付講座の多くは企業の寄付資金によって運営されておりますが、寄付講座所属の教員や職員についてはCOI申告をどのようにするのですか?(細則 第2条-8 様式2Cに関連)
寄付講座は深刻なCOI状態が生じる可能性が高いことから、所属する教員などは所定の様式に従い申告する必要があります。
41.「研究、教育、診療とは直接関係のない、その他の報酬」を申告するように義務づけられていますが、製薬会社が提供するテレビ番組のクイズで海外旅行が当たっても申告するのですか?(細則、第2条-9に関連)
クイズや抽選で当たったものは景品であって報酬ではありません。申告が義務づけられているのは「報酬」であり、「報酬」とはなんらかの労力に対する見返りとして支払われるものです。したがって、景品は申告対象ではありません。本指針IVの7に当たる例としては、ある医師が特定の薬をよく処方することから、その薬を販売する企業が謝礼の意味でUSBフラッシュメモリーを医師に渡すことなどが該当します。極端な場合には贈賄行為となり刑事罰の対象となりますので、本指針で扱うものではありません。本指針IV1~6に該当しないが、COI状態となる可能性のあるものを拾い上げるために7を設けております。施行細則に1つの企業・団体から受けた報酬が5万円以上を申告することとしております。
42.私は日本消化器がん検診学会の医師研修会での講演を依頼されました。このような場合もCOI状態を開示しなければならないのでしょうか?(細則 第1条に関連)
本学会の事業活動である医師研修会や支部医師研修会は、多くの場合その分野の専門家が演者となります。したがって、これを受講する者への影響は大きいことから、所定の様式に従い、COI状態を発表スライド中に開示して頂くことになります。
43.ある会社からアメリカに招待され、旅費を貰いました。この場合、COI申告は必要ですか?
企業や団体から受けた研究、教育、診療とは直接無関係な旅行に関して、基準額を超える場合は申告が必要です。
44.ある医療関係の会社の産業医をしています。報酬は、顧問料の形で頂いています。これに関してCOIとして自己申告する必要がありますか?
医療行為は利益相反にあたりませんので申告の必要はありません。
 
45.日本消化器がん検診学会のCOI自己申告書にある基準は、今後変わりませんか? (細則 附則第2条に関連)
申告するための項目とか基準額などは、当然、社会的な要因や時代の変化に伴い考え方や社会からの見方も変化していくことが予想され、その時代にあった基準に変更していくことが求められます。今回のCOI指針の中で、「社会的要因や産学連携に関する法令の改正、整備ならびに医療及び研究をめぐる諸条件に適合させるためには、定期的に見直しを行い、改正することができる。」と、X.指針の改正の項に明記されています。
46.日本消化器がん検診学会のCOI指針は、地方会にも適用されますか?
一般社団法人として、日本消化器がん検診学会の各支部の運営も一体となっておりますので、各支部ごとの地方会における発表も本指針と細則が適用されます。

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