一般社団法人 日本消化器がん検診学会

学会概要

演題応募における倫理審査

 会員の先生方におかれましては既にご周知の事と存じますが,平成26年12月22日に「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」(文部科学省,厚生労働省)が告示され,平成29年2月28日に一部改正されました。これに伴い,学術集会(総会・大会(JDDW)・地方会),学会誌など本学会を通じて公表される研究成果は「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」を遵守して行われた研究に基づいていることが義務付けられました。

 臨床研究法の施行に伴い本学会における倫理指針を2018年10月に制定し,施行してまいりましたが,JDDW2023倫理指針改定に伴い,倫理指針(2024年版)及び関連資料等について2024年1月22日に改定し,2月1日施行となりました。
  つきましては,2024年2月1日以降の演題募集受付(第63回大会及び地方会から対象)から「JSGCS 演題登録時 Medical ethics 申請」(改正日:2024年1月22日)※に基づいてご登録いただきますようお願い申し上げます。

 なお,症例報告等倫理指針不要とされるものにつきましては,「JSGCS 演題登録時 Medical ethics 申請」のAとして10項目列挙されてます。「倫理審査の不要な研究(カテゴリーA)の具体例と抄録例」を用意しましたのでご確認ください。症例報告は9症例以下までを倫理審査は不要としておりますが,症例数に関係なく有効性・安全性を評価するなど研究性があるものは倫理審査を必要としますので,ご留意ください。  倫理申請の要不要については,「JSGCS応募演題・論文投稿のカテゴリーを判定するためにフローチャート」(改正日:2024年1月22日), 必要な手続きについては「JSGCS倫理指針から見た研究の種類と必要な手続き」(改正日:2024年1月22日)をご活用ください。

 なお,その他,不明な点については「JSGCS倫理指針Q&A」(改正日:2024年1月22日)をご確認ください。

倫理審査が不要な研究

  • 9例以下をまとめた研究性のない症例報告(注1)である.
  • 傷病の成因・病態の理解,傷病の予防・診断・治療方法の改善,有効性・安全性の検証を通じて,人の健康の保持増進または傷病からの回復・生活の質の向上に資する知識を得ることを目的としない報告等である※
    ※(例):①単に治療方法の紹介,教育・トレーニング方法の紹介
                   ②機関の医療体制や受診率向上の取り組みに関する紹介
  • 論文や公開されているデータベース,ガイドラインのみを用いた研究である。
  • 既に学術的な価値が定まり,研究用として広く利用され,かつ,一般に入手可能な試料・情報を用いた研究である.
  • 個人に関する情報(個人情報,匿名加工情報(注2) ,仮名加工情報(注2) ,個人関連情報(注2) ,死者に関するこれらに相当する情報)に該当しない既存の情報を用いた研究である.
  • 既に作成されている匿名加工情報を用いた研究である。
  • 法令に基づく研究である(臨床研究法,再生医療等安全性確保法は除く).
  • 人体から分離した細菌,カビ,ウイルス等の微生物の分析等を行うのみで,人の健康に関する事象を研究の対象としない研究である.
  • 動物実験や一般に入手可能な細胞(iPS 細胞,組織幹細胞を含む)を用いた基礎的研究である。
  • 海外で実施された研究である(研究対象となった試料・情報が日本のものは除く).但し,実施した国の規定は遵守していることが必要.
(注1)症例報告について
9例以下でも,診療の有効性・安全性の評価をするなど研究性のあるものは研究として扱います。
個人情報保護法及び医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンスを遵守し,
原則,症例報告する旨の同意の取得が必要です.但し,転居や死亡等にて同意の取得が困難な場合は同意の取得は免除されます。
何れの場合も,個人が特定できないような配慮が必要です.

(注2)匿名加工情報,加工情報,個人関連情報について
  • 匿名加工情報とは
    個人情報保護法の規定に基づいて,特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報であって,当該個人情報を復元することができないようにしたものをいいます.匿名加工情報の作成に際して利用目的を公表する必要があり,要配慮個人情報の置き換えなど,一般の医療機関が個人情報保護法の規定に基づいた匿名加工情報を作成することは非常に困難と考えられます.
  • 仮名加工情報とは
    個人情報保護法の規定に基づいて,他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報のことです.仮名加工情報の作成に際して利用目的を公表する必要があり,仮名加工情報の利用にあたっては個人を識別するための照合を行うことが禁じられています.また,他の機関に提供することも禁じられています.このことから,機関として仮名加工情報に対して独立して安全管理措置を行う責任者が必要です.機関として診療情報について仮名加工情報を作成することは可能ですが,研究者自身がカルテ情報等と照合することが不可能なことから,実際に仮名加工情報を研究で利用する必要性は相当に低いと思われます.
  • 個人関連情報とは
    個人情報保護法の規定に基づいた匿名加工情報にも仮名加工情報にも該当しないが,容易照合性がなく個人識別符号も含まない個人に関する情報のことです.既存情報のうち,改訂前の指針において実施された研究等で得られた既存の情報で,対応表が存在しない等で個人を特定することが困難な状態になったもので個人識別符号を含まないと判断される場合には個人関連情報に相当する考えられます.なお,提供元では個人関連情報であっても,提供先で保有する情報と照合することで個人が特定できる場合には提供先にて個人情報となる場合があるので,この場合にはICの手続き等において注意が必要です.個人関連情報は個人に関連する情報であり,これらを用いて臨床研究を実施する場合は倫理審査が必要です.

※倫理に関する内容は2022年9月現在によるもので、今後、国の法令等の変更に伴い改定を行う可能性があります。

本学会倫理委員会

 自施設に倫理委員会を持たない施設への救済措置として,2018年2月より単施設による研究で,介入・侵襲なし(軽微な侵襲ありは含む),かつ,「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」適用外の研究に限って,本学会倫理委員会で迅速審査[1件20,000円(税込)]を行うことになりました。
 詳細は,「倫理審査が設置されていない研究機関からの倫理審査の受託」をご確認ください。審査の条件に該当しない場合は審査を受託することができませんので,ご了承ください。
 審査が集中した場合,判定まで通常の審査より時間を要することがございますので,ご審査のお申し込みはお早めにお願します。
 なお,審査に関しては試験的に行うものであり,状況によって中止とさせていただくこともございます。予めご了承ください。

お問い合わせ先

倫理審査に関してご不明な点がございましたら下記専用までお問い合わせくださいますよう,お願い申し上げます。

 専用アドレス rinrishinsa@jsgcs.or.jp
 一般社団法人日本消化器がん検診学会 倫理委員会 係
 〒112-0014 東京都文京区関口1丁目19番2号 第2弥助ビル3階

2024年1月31日
一般社団法人日本消化器がん検診学会
倫理委員会

 

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